How to make
3か月かけてつくる漆のスプーン。
Arts-miyuki が作る漆アートのスプーンは、華やかさのみならず、滑らかな呂色仕上げにこだわっています。
なぜそんなに滑らかさにこだわりを持っているのか。
それは、以前自分のために作った漆のスプーンに未だに毎回感動し、使う幸せを感じているからです。
卵料理やスープ、お食事からデザートまで。テーブルセットの瞬間から食事まで笑顔になってしまいます。
食事という大切な時間を更にhappyにしてくれるこのスプーンをもっとたくさんの人に広めたい。
スプーンは食材の一つではないかと感じています。
両親に、家族に、私がプレゼントするように丁寧に作る。
手がかかるため大量生産はできませんが、3か月ほどかけ1本1本使う人の笑顔を考えて制作しています。
丁寧にやすりがけ
上段はやすり前、下段はやすり後。
口に当たるスプーンのフチ部分もまぁるく優しく、丁寧にとぎます。数種類のやすりを使い分け、滑らかな姿に仕上げます。
木地を漆で固める
やすりがけしたスプーンに、漆をしみ込ませ
数日間、漆室(漆を乾かすムロ)で乾燥。
乾燥させたスプーンをさらにやすりをかけます。
蒔き地をする
やすりがけしたスプーンに漆を塗り、
地の粉を蒔きます。
フチまで均一に蒔き3日ほど室で乾燥させます。
粉を固める
余計な粉を払い落し、蒔いた粉をに漆を塗り
3日ほど室で乾燥させます。
研いで漆を塗る
表面をかるく研ぎ、更に下地の漆を塗り
3日間室で乾燥させます
研ぎ塗り乾燥
を繰り返す
乾燥させて研ぎ、色を見ながら何度も重ねます。
色漆は4~5日乾燥させることもあります。
漆は湿度が高いと乾燥する性質がありますが、
色漆の場合、湿度が高すぎると茶色味が濃くなり
鮮やかに発色しないため、ギリギリの湿度でゆっくりと乾かすためです。
2枚目の画像は白漆を研いだあと、緑の漆を重ねています。
たくさんのスプーンは乾燥後。
これから研がれるもの。
呂色仕上げ
塗ったまま乾燥させて終わる、塗立仕上げが通常ですが、Arts-miyukiは更に手間のかかる呂色仕上げをします。究極にツルツルのスプーンの感動は
この仕上げから生まれています。
完成した表面を研ぐ
仕上がったスプーンを、更に研いだところです。
滑らかな口当たりにするため極細かなやすりや
駿河炭やペーパーで研いでいきます。
繊細な模様は研ぎすぎるとなくなってしまうので
力の入れ加減に細心の注意を払います。
漆を摺り込む
丁寧に研いだスプーンに、上質な国産漆を摺り込みます。摺り込んだら余分な漆を拭き取り、乾かします。
乾いたら、また摺り込み、乾かし・・・
目に見えない隙間に少しずつ漆を埋め込む作業。
これを5回以上繰り返します。
手で磨き上げる
なたね油をつけ、磨き粉で磨いていきます。
丁寧に磨き上げることで最上の光沢が生まれます。
この後、スプーンの持ち手の作業(工程は省略)して完成です。
何十もの工程を経て完成した漆のアートスプーン。
職人の技が詰まった世界でたった一つのスプーンは
大切な人へのプレゼントや日常を豊かにするアイテムとして
お勧めのお品物です。